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第8回講座|文部科学省委託 令和4年度明海大学との連携による専門人材育成・確保事業

第8回講座 8月2日(火)10:50~12:00 授業研究②読むこと・書くことの指導

講師 池田周(小学校英語教育学会愛知支部長、愛知県立大学教授)

担当区市(担当指導主事)

東京都足立区(大木 岳祥)

概要
授業者氏名

下田 祐子

学校名

足立区立寺地小学校

担当学年

第6学年

使用教科書

NEW HORIZON Elementary English Course6(東京書籍)

単元名

Unit 2 How is your school life? 

テーマ

読むこと・書くことの指導

講師

池田周(小学校英語教育学会愛知支部長、愛知県立大学教授)

概要

足立区では、第6学年の授業を提案します。本動画では、「ALTに伝わるような宝物クイズを出して考えよう」というめあてのもと、友達とのやり取りを繰り返し行い、表現に十分に慣れ親しんだ上でワークシートに書く活動場面を収めています。子供たちが「書くこと」の資質能力を身に付けていくための効果的な指導方法についてみなさんと一緒に考えていきます。たくさんのご意見、ご提案をいただければ幸いです。

事前課題

授業動画

講座資料

講座アーカイブ動画

講座評価アンケートに寄せられた質問に対する回答

講師への質問

Q1

今回、6年生のUnit 2の「How is your school life ?」の単元では言語教材としては4つ挙げられていますが、今回は特に「My treasure~」の文に焦点を主に当てていたと思いますが、他の言語教材「I live~等」についてはそこまで強調して取り上げなくても良いのでしょうか。第5時までに単元を通して1度は触れているとは思いますが、まとめの言語活動で取り上げられていない、または「It’~」に置き換わっていたように感じました。

A1

 この授業で使用された教科書では、6年生のUnit 2に「日常生活について伝え合おう」という学習到達目標と、「宝物を伝え合おう」という目標の2つが含まれており、Enjoy Communicationの活動でこれらが混在しているために、活動の流れをイメージするのがやや難しいです。前者の目標では、自分のことについて、住んでいる場所や通っている学校、頻度を表す副詞を用いて日課を伝え合ったりする言語活動を行います。さらに後者の目標では、自分のことを伝え合う中で、宝物についても含めたり、宝物を当てるクイズを出し合う活動を行います。ご質問にありました、他の言語教材〈言語材料のことですね〉「I live~等」についてはそこまで強調して取り上げなくても良いのかという点については、宝物を表す表現とクイズのための表現と同様に、住んでいる場所や通っている学校、頻度を表す副詞を用いて日課を表すために学ぶ表現も単元終末の活動として扱っていくのが良いと考えています。

授業者への質問

Q1

前後活動がどのような活動だったのかなと気になりました。

A1

指導案の「5 単元計画」の本時以外の時間について説明します。

 第1時は、最終活動で行うSmall Talkを教師が中心になって行い、教科書p14-15Starting Outを行いました。またLet’s singやLet’s Chantを扱い、十分に音声で慣れ親しむ機会としました。Let’s singは第2時以降も授業の導入で継続して扱いました。

 第2時~第5時は、本単元で扱われる言語材料を使ったSmall Talkを中心とした活動を行いました。動画でご覧いただいたようなSmall Talkを繰り返し行ってきました。また、Sounds and Lettersを活用して音韻認識を育む活動も行いました。

 第7時では、本時(第6時)に児童が書いた宝物クイズに指導やコメントを入れて返却し、完成させました。

 第8時では、ワークシートを活用して全児童がALTに宝物クイズを出しました。児童はALTの反応に戸惑いながらも、ジェスチャーやアイコンタクトを加えて工夫して発表する姿が印象的でした。

 振り返りカードには、「もっとはっきりと発音をして伝えられたらよかった」「ALTがわかってくれてよかった」「目を見たり、ジェスチャーを工夫したりして言えてよかった」「ALTが困った顔をしていたのでもっと練習しておけばよかった」などと書いている児童が多かったです。

Q2

素晴らしい語彙力に感心しました。外国語の活動以外でも工夫していることがあればお聞きしたいと思いました。

A2

 他教科でも、児童の気付きを促す発問をしたり、答えを推測したりする活動を行い、児童の言葉への知的好奇心を高めることにしています。そして児童が考えたことを話し合う活動を多く設定し、その中で学習内容の理解が深まるような授業展開を工夫しています。ペアや小グループでの意見交流で深まった考えを価値付けたり、ヒントを与えて修正を促したりすることで児童はより意欲的に学習に取り組むようになりました。話し方や言葉の選び方、発表時のマナーなどについても、その場で評価し、児童に伝えています。

 また、外国語科の時間以外でも、わからない言葉や調べたいことがあった場合には、辞書や一人一台端末を使用して調べるように指導しています。

その他、児童の語彙力の向上につながっていると考えられる取組みを以下に紹介します。

〇学習規律の徹底

日常的に聞く姿勢や相手意識をもった話し方を指導しています。また、児童が認め合い、失敗しても大丈夫という雰囲気を作るように意識しています。

〇校内掲示

階段や各教室入口に英単語を掲示し、児童が日常的に英語に触れることができるように学校全体で取り組んでいます。

〇校内研修の充実

外国語担当教員による校内研修を定期的に行っています。Small TalkClassroom Englishの研修を行い、教員が自信をもって英語の授業を行うことができるようにし、児童が英語を聞いたり、話したりする機会を増やしています。