第3回講座|文部科学省委託 令和3年度教員養成機関等との連携による専門人材育成・確保事業
第3回講座 chantsを活用したALTとのティーム・ティーチングについて
8月2日(月) 10:50~12:00
概要
目標表現をchantsにより導入することで、児童が表現をひと固まりのチャンクとして丸ごと覚え、同じような場面に出会った時に表現をそのまま使うことができるようにようにする指導方法を提示します。英語の音声の特徴にも言及し、(1)くっつく音(2)落ちる音などをchantsで指導する方法を示します。参加者がT1としての役割を体験できるワークショップ方式をとります。
事前課題
事前課題 (1)
昨年度の講座を収めた動画の34分20秒から始まる「ALTとの打ち合わせ」動画を予めご覧ください。
こちらのQRコードからもご覧いただけます。
事前課題 (2)
資料をお読みください。
事前課題 (3)
資料をお読みください。
講座資料
講座アーカイブ動画
事後課題
事後課題の詳細は、第3回講座の中でご説明します。
事後課題 (1)
事後課題 (2)
事後課題 (3)
講座評価アンケートに寄せられた質問に対する回答
【質問1】
英語の文章の長さの違いによって、チャンツのリズムを作るのが難しいと感じたのですが、どのようにリズムを作っていくといいのか、教えていただけるとありがたいです。また、今回のぐるぐるのリズム(児童からALTに返すとき)に違和感を感じたのですが、慣れていくと大丈夫なのでしょうか?
【回答1】
チャンツは意味のかたまり(チャンク)、音のつながりを切らないように配慮すれば、どのようなリズムに合わせてもよいので、英語の文の長さに合わせやすいリズムの音源や先生の手拍子に合わせて活動してみてください。第3回講座では児童役の学生のリズムの取り方にばらつきがみられました。実際の授業においても同じようなリズムのずれ等が生じるかもしれませんが、必ずしも、全員ぴったりそろわなくてもよろしいと思います。ただし個々の児童が意味のかたまりや音のつながりを意識してチャンツしているかを観察することが大切でしょう。
【質問2】
英語の音声やフレーズに慣れ親しむために、授業の中でチャンツを積極的に取り入れていきたいと思います。「小学校外国活動・外国語 研修ガイドブック」では、歌・チャンツの活用について、効果などがチャンツと歌の区別がなく書かれています。実際に授業の中では、ねらいに応じてどのように使い分けていったらよいか、教えていただきたいです。また指導書では、1時間の中で歌とチャンツをどちらも行っている時間が多いです。1時間の中で毎回どちらも行ったほうがいいのか、1単位時間におけるそれぞれの位置づけについても教えてください。よろしくお願いします。
【回答2】
歌は児童が楽しく歌ったりリズムにのって体を動かしたりすることで心理的バリアーを下げるアイスブレーキングやウォーミングアップを目的に活動に行われることが多く、繰り返し歌ったり聞いたりすることで、自然に楽しく英語の音やリズム、単語や表現に慣れ親しむことを目的に行われることが多いです。一方、チャンツは英語のフレーズを一定のリズムに乗せて口ずさむもので、これをリズミカルに繰り返し口ずさむことで英語の話しことばのリズムに慣れさせることができます。チャンツにはメロディーがありませんので、単語のみを繰り返したり、チャンクをチャンツリズムに乗せて練習したり、あるいはやりとりそのものをチャンツリズムに乗せて練習することができます。例えば第3回講座で練習した、”What do you like about your town?” “I like our library.” のやりとりです。ですから各授業の狙いに応じてチャンツは利用しやすいと言えます。歌を利用する場合には、メロディーの高低と英語のイントネーションを合わせて考えたりしなければなりませんので、教師が歌を目的に応じて自作することは容易ではありませんが、教科書等に収められている歌を1時間の最後に歌うことを目標として、部分練習をチャンツで行うことができます。またメロディーを歌うことが苦手な児童には単純なリズム活動のチャンツの方が取り組みやすい場合もあります。
【質問3】
45分間の授業のなかで、今日の活動を入れるとしたら少し時間がかかると思いますが、何分くらいを目安としたらよろしいでしょうか。
【回答3】
ぐるぐるチャンツは単語の繰り返しのみ、チャンクの繰り返し、あるいは文の繰り返しなどと目的に応じて変化させることができます。単語の繰り返しであれば児童が音声の特徴をとらえて言えるようになれば十分な活動であったと言えるでしょうし、今回お示ししたような文をチャンクにわけたチャンツであれば単語チャンツよりも少し長い時間をかける必要があると思います。いずれにしてもチャンツによる語彙や音声のインプットや練習をした後のコミュニケーション活動のための時間を十分にとるようにする時間配分が大切でしょう。